
Cost FIT Case Study 1
大手量販店様
単品粗利管理をベースとした
基幹システム再構築
首都圏を中心に、食品館・ディスカウントストア・専門店などを展開している大手量販店様。
2012年、未来のビジネスを想定した基幹システムの全面刷新を行いました。
プロジェクトの成果
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新会社の追加・事業のあり方に、自由な発想がでてきた。
新しい専門店・サービス、または専門店を組み合わせた新業態フォーマットなど、ホールディングが企画したものを早期に実施することが可能となった。
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日次単品管理(売・粗・在)が可能になり、52週のMD計画につなげることができた。
単品単位に移動平均法で粗利を把握できるようになり、従来はDPT単位でしか「儲け」がわからなかったが、ライン・クラス・単品単位で、なにが貢献・非貢献が鮮明となり商品計画・売価戦略に連動している。
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流通BMSを前提としたSCMシステム構築により、業務負荷を軽減できた。
取引先から事前出荷案内を受領し、検品・検収の負荷を大幅に削減するとともに、仕入伝票の計上遅れがなくなり、単品管理情報の精度が向上した。
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店舗SAサーバを集中化したことで、早期な出店が可能となり、コスト低減にもなった。
従来は、大型店でも専門店でも1店舗1台SAサーバが必要であったため、小さな専門店を出店する際にも、コスト負担が発生していた課題が解消された。
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開発投資額は、従来比の半分、EDP費用は18%削減した。
開発投資額の抑制は、Cost FITの秘密。EDP費用は、完全無人オペレーションにより運用コストを半分に削減、汎用機から完全オープン化により維持費用の削減が寄与し、開発繰延べ費用を含んでも18%削減された。
※ORCは戦略パートナーであります㈱スコアと共に、 質の高い最適なソリューションを提供しています。
Cost FITの秘密
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「スコープマネジメント」を徹底した。
肥大化した現行システムを整理するに当たり、業務の「幹」のみを取入れ、あったら便利的な機能は取入れないという明確な方針の元、要件定義を実施した。
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「業務モデル」を定義した。
流通業の開発経験が豊富であったため、どの会社でも共通な部分を「業務モデル」として定義・設計し、会社独自の機能は、それに付け加える構造としたため問題の切り分けが容易となった。
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開発各フェーズで「フェーズ方針書」を作成し、目的と達成条件を明確にした。
個人(スキル)に応じたレビューの実施、達成を保証するテスト計画の作成・レビュー、テストの実施で、コストを低減しながら、エンドユーザーから見た「バグ“0”」のリリースを実現した。
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単にシステムを構築するだけでなく 「使われるシステム」を構築した。
特に「単品管理」においては、単品管理を阻害する要因の分析を行い、その要因を排除する手法を検討の上で提案・設計を行った。
プロジェクトがめざした 「未来のビジネス」

プロジェクトリーダーの声
豊富な業務知識を背景に、本当に必要な機能のみを開発。
オープン化によりお客様のビジネスに大きく貢献できた。

オープン化によりお客様のビジネスを進化へ導いた
オープン化のメリットは、ホストコンピュータがベースだった時には商品の在庫や動向、粗利などがカテゴリー単位でしかわからなかったものが、単品毎にリアルタイムでわかるようになったため、お客様のビジネスを進化に導くインフラが整ったことです。また運用コストを大幅に削減することが可能になったのも、お客様のビジネスに大きく貢献できたと感じています。

開発コストは大幅に軽減
このプロジェクトのお客様は、私たちORCと長年にわたっておつきあいをいただいてきたお客様でした。そのため、私たちの中にもお客様の業務に関する知識が数多く蓄積されていたことが、プロジェクトの成功に大きく寄与したと感じています。業務知識が豊富なことで、本当に必要な機能の開発だけに集中できたため、開発コストは当初の予定より大幅に軽減しました。

S. T.
事業開発2部 部長
1996年新卒
主に、流通・小売業向けプロジェクトを担当。店舗業務・受発注・販売管理等の大規模基幹システムの経験が豊富